自家現像するなら「現像液」はこれ! おすすめ4種類の紹介。

2021年8月31日

【約 13 分で読める記事です】

みなさん、フィルム現像してますか

フィルム関連の記事ばかりを書いているような気がしますが、
モノクロフィルムの紹介記事を書いていますので、
今回は現像液の紹介です。

モノクロフィルムの紹介記事はこちら

かしまさおすすめBEST4

数ある現像液の中から、今回は4つに絞って紹介します。

T-Max Developer

名前の通りKodakの「T-max」フィルムシリーズ用に開発された現像液です。

とはいいつつ、T-max以外のフィルムにも全く問題なく使用できます。

これから初めてフィルム現像に挑戦するんですという人には
まず間違いないチョイスだと思います。

というのも、仕上がりが安定しているので、
ちょっとくらいのミスや誤差があっても問題なく画が出ます。安心して使える。

T-max用に開発されただけあって、
T-maxやIlford DELTAシリーズなど
T粒子フィルムを現像すると
つるっとすっきりした感じに仕上がります。

濃縮液で販売されているので、使用前に水で薄めるだけで使えて便利。
その分ちょっと割高ではありますが。

そしてこれは好みの問題ですが、
どんなフィルムでも同じようにすっきり現像されるというのが
人によっては「人工的」「つまらん」と感じられるらしいです。

せっかくフィルムで撮ってる訳ですし、
らしさ」がもっと欲しい人は違うものを選びましょう。

D-76

T-maxは味がなくてつまらん、というならD-76(ディーナナロク)です。
これもKodakから出ている現像液。

トライX(400TX)とD-76の組み合わせは
20世紀に最も良く使われたとも言われるくらい一般的でした。
そんなわけで初心者から熟練者まで幅広くおすすめできる「標準現像液」です。

標準現像液ということは「ふつう」ですから逆に言えば特徴がない。
でもまずは「ふつう」に慣れて自分なりの基準を一つ作るといいと思います。

Kodak指定の現像方法以外にも、増感や高温現像など
ちょっとした工夫で仕上がりを変化させることもできます。

やってみたことはないけど多分希釈現像もできるんじゃないかな。

T-maxよりはいろいろ出来て、より「フィルムらしく」仕上がります。

粉末で売られているので、事前に溶かしておく必要があるのはちょっとめんどい。
とはいいつつ粉末タイプの現像液って結構あるから、そういうものなのかもしれん。

粉末の分濃縮液タイプよりは断然安く買える。
あるいは粉の調合が公表されているので、
材料を買って自分で作っちゃうこともできて、そうするともっと安いです。
興味があったら調べてみましょう。

ミクロファイン

富士フイルムから発売されている、かしまさのお気に入り現像液です。

「微粒子現像液」といって、フィルムのザラザラを抑えた仕上がりになります。
つるつるというよりすべすべといいましょうか、温かみがあってシルキーな感じ。

専門的なことをいうと「メトール単薬処方」という種類の現像液で、
IlfordのPerceptol(パーセプトール)とほとんど成分が一緒じゃないかという噂です。
Perceptolを使ってもいいけどミクロファインのが安いからなあ。

そしてD-76と共通の成分が多いのでこれも自家調合可能なんですが、
自家調合するよりもさらに安い価格で売られています。マジFUJIFILM神だわ。

比較的ゆっくり、じわじわと現像が進んでいく傾向があるので
どのフィルムに使っても現像時間は結構長めのことが多いです。
10分以上、もしかすると15分以上かも、というくらい長い。

また感度があまり出ないので、増感には向かないとされています。
高感度フィルムも実際の感度より見かけ上のISO感度が下がるので、
どうしてもミクロファインで処理したい場合は
減感使用などの必要があるかもしれません。

Acors + Microfineの組み合わせで撮るとものすごく微粒子でびっくりします (拡大して等倍で見てほしい)

Rodinal

ロジナール、R09 Oneshot、アドナールなど、
別名がたくさんある現像液。全部同じものです。
日本で入手できるのはADOX製のものがほぼ全部でしょうかね。

ドイツにあったAGFAという会社が1891年に発売したのがRodinalの始まりみたいです。
1991年じゃないですよ、1891年です。もう今年で販売開始から130年なんですねぇ。
今までに市販された現像液の中では最古のものらしい。
しかし現役。まさにレジェンドって感じですね。

それだけ長い間現役であり続けているのは、
Rodinalは他の現像液と比べて非常に(異常に?)シャープだからかもしれません。
ものの輪郭がぼやけないでパキンとしているので非常に気持ちいいです。

その反面、めちゃめちゃ粒子が出ます
ザラザラどころかガリガリ、ゴリゴリとも言えるレベル。
処理のやり方を工夫するだけでもかなり変わるんですが、
ミクロファインの対極にいるんじゃないかっていうくらい
「微粒子」とは程遠い。

そして処理方法のアレンジが無限ともいえるくらい多彩です。
「ほぼ水」みたいな濃度まで薄めて静止現像、という使い方も、
あるいは標準より濃い希釈で現像時間をごく短くすることもできて、
もう本当に自由自在です。

compensation effect(補償効果)が強いので
良い感じにコントラストを調整してくれるのも便利。
そのせいなのか、静止現像で使う人が多いです。
かしまさもそうです。濃縮液が全然減りません。w

通販では「Silversalt」と「かわうそ商店」で扱いがあります。

お気に入り現像液を見つけよう

フィルムをあれこれするより変化の幅は少ないけど
確実に現像液による仕上がりの違いはあります。
(さらに言えば、処理のやり方でも変わる)

たくさんの現像液が売られていますので色々使ってみたくなりますが、
まずはあれこれせずにひとつに決めて色んなフィルムを現像してみましょう。
なんか違うな、とかちょっと違う感じが欲しい、と思ったら
違う現像液を試して新しい表現を見つけていくと良いのではないでしょうか?

それでは、かしまさでした。