【復刻記事】電気の力を使わずに動くメカ。PENTAX SPを自力で修理できた。

【約 9 分で読める記事です】

以下の記事は、かしまさが以前のブログ(非現存)に
2017年の8月27日に投稿したものを掘り起こしたので
再び公開しようというものです。
もう7年も前の記事ですが、原則そのままの状態で残しています。

すべてが機械仕掛けということを改めて認識してすごいと思った(小並感

PENTAX SPでの撮影が楽しい

最近何かと活躍中のPENTAX SP氏(推定50歳)。
ジャンクで入手しつつも撮影に必要な部分は特に問題なく動作。
露出計スイッチがシャッターレリーズ後に1回で戻らず、
2回切ってやっと戻る(前は3~4回だったのでこれでも改善してる)
という持病があるものの、
気兼ねなく鞄に突っ込める普段持ち歩き用として活躍中。
良い感じに使い込まれているためへこみも傷も気にならない。

そのSP氏ですが、先週くらいに突如1/8秒などのスローシャッターで
ミラーが戻らなくなる不具合が発生するようになりまして。
バシャン、とミラーが跳ね上がって戻るところでそれがなく
「カスッ」というような音がして上がったままで止まってしまう。
父親から受け継いだSPFも最初はそうでしたし、
SP系のカメラにはつきものの不具合のようです。
というか、想定された耐用年数を遙かに超えていますので
何の不具合も出ないはずがないですよね。w

おや?と思って何回もシャッターを切っていると
だんだんその頻度が上がってくる有様。
ほとんど1/8秒のみで発生しますが、たまーに1/15秒や1/30秒でも発生する。
そのうちに、1/8秒での発生確率が70%を超えてきたので
なんとかしなければいけない状況になってしまいました。

SPFの時と完全に同じ状況なので、原因も大体察しが付きます。
「油切れ」です
ミラーの上げ下げを制御している部品と、
それを叩くように動作する部品があって、
そこのギアの油が切れてくると、充分な力で叩くことができず
ミラーが上がったままになるんだそうです。
ど素人でもネットを検索すればそんな情報も拾える。便利な時代ですね。
そしてそんな分かりやすい設計、つまりメンテナンス性の高い設計で
カメラを作ったかつての旭光学もさすがです。そりゃ売れる。

しかし、機構が理解できたところで素人がいじれば最悪元に戻らなくなります。
おとなしくプロに依頼するのがいかなる場合でも正解です。
しかし今回のSP氏は「もともとがジャンクである」こと、
修理を依頼すれば入手価格の10倍以上の金額になってしまうことがあり、
イチかバチか、自分で修理を試みました。
上記のミラー上げ下げを制御している部品は底蓋を外すだけでアクセスが可能であり、
そして底蓋を外すには表面に見えているネジ4本を外すだけだったので、
開けてみて「やっぱ分からん」となればすぐに戻せるだろうと思い、
気兼ねすること無くネジを外していきます。
この時点で正常動作していようが「ジャンク」です。ま、もともとですが
そして軽く引っ張ってみると、見事にパカッと底蓋が外れます。

外して中の動作を研究しているの図。
ネットで調べたのと同じ機構が中に見えます。
1/8秒でミラーが降りたとき、降りないときの違いを確かめると、
やはりネットで調べたのと同じように「叩く」部品が不調のようです。
ミラーが上がったままになったときにそこをドライバーでつついてやると
ちゃんとミラーが降りてくることが分かりました。
ちなみに写真の真ん中辺りに写っている「J」型のところがその部品です。
製造から長期間が経ってここに油がなくなってしまったことで
充分な力で叩くことができていないことが分かります。
そういえば、スローシャッターを切ったときに「キュン」と
シャッター鳴きのような音がすることもありました。
(シャッター鳴きの原因も同様に油切れです)

油が切れているのなら注油してやれば良い
ということで、ダイソーの万能オイルを買っておきました。
そういう用途のものなのか詳しくは分かりませんが、
例のネット情報ではこれで大丈夫とのことでしたので。
ヨドバシで売っているカメラ用オイルは高いので108円で済むなら万々歳です。

J型の部品とその下にあるギアの隙間にオイルを一滴垂らします。
ごく微量でいいと書いてあったのですが雫が大きく
どっぷりと流し込んでしまいました。
より奥側のメカ(例えばシャッター幕)まで入り込むと厄介そうなので
ビタビタになっている部品を綿棒で拭き取ります。

これだけ~?と思いつつ1/8秒でシャッターを切ると……
「カスッ」が見事に起きなくなりました
ギアの細かい部分までオイルが馴染むように何度もシャッターを切りましたが
それ以後今に至るまでミラーアップは一度も起きていません。
他のスピードに変えてみても、もちろん大丈夫です。
底蓋をネジ4本で留め直せば、あっけなく完了。
108円だけで本当に自力で修理できてしまいました。

自分でなんとかできるとより愛着も湧いてきますね。
もしかするとSPFも同じようにして自力で直せたのでは?とも思いましたが、
内部構造が同じとは限りませんし、やっぱり素人が開けたら「ジャンク」ですからね。
文系のど素人ができたのでそんなに難しい作業ではないと思いますが、
やってみようという方は自己責任でお願いしますね(お約束)。

あとは露出計スイッチも1回で降りるようになれば完璧なんだけどなぁ。
ゴミが詰まってるのかと思ってベンジンを隙間に流し込みつつカチャカチャしてたら
その時は1回で降りるようになるんだけどそのうち2回に1回になるんだよなぁ。

フィルム、高くなりましたよね……(クソデカため息)
去年は息子がいて自家現像する暇がなかったのもありますが、
フィルムでの撮影はほぼ0本になってしまいました。
(C-41のモノクロで1本と、まだ現像してない2本があるにはあるんだが)

それでもまだ持ってますよ、SP。
手放すにしても大したカネにならんというのもひとつの理由ではありますが。
フィルムは高いにしても、せめてTakumarレンズをつけて
デジタル一眼での撮影を積極的にしていきたいななどと思う
かしまさの春なのでした。ではでは。